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showcase #2 curated by minoru shimizu

グループ展

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2013showcase#2_DM

SHOWCASE #2
curated by minoru shimizu

城戸 保 滝沢 広 いくしゅん 原田 要介

2013年4月5日(金) – 4月28日(日)
会期中 金・土・日 12:00 – 18:00 開廊
オープニングレセプション : 4月5日(金) 18:00 – 20:00
アポイントメント 承ります

eN arts では 2012 年4 月現代美術評論家でありCANON 写真新世紀の審査員としてもご活躍の清水穣氏選出の注目の若手写真家四名による「SHOWCASE #1」を開催。卓越した若き才能をご紹介したグループ展は大好評を博しました。写真ファンの皆様から「来年も是非!」という多くのご要望をいただき、本年も「SHOWCASE #2」を開催する運びとなりました。出展作家は いくしゅん、城戸保、滝沢広、原田要介 の4名です。各作家が各々の個性、感性、才能を存分に生かした作品をご紹介します。是非ご高覧下さい。

ロウ 直美 | eN arts

PRESS RELEASE

→過去のshowcase展はこちらからご覧いただけます。

去年のSHOWCASE #1 では、70 年代牛腸茂雄らの「コンポラ」を21 世紀に隔世遺伝的に受け継ぐ「ネオコンポラ」写真として、アンダー30 の若手作家4 人の作品を紹介しました。その意味で1 つの共通枠に拠ったキュレーションでしたが、対照的に今回のSHOWCASE #2 は、4 人の写真家ごとに異なる4 つのフレーム—「静止した形式」「見ることの不確かさ」「運動神経」「空気の変化」—を提示します。これは4 人を分類するものではなく、各々の写真においてもっとも前面化している特徴を言葉にしたまでです。

城戸 保(きどたもつ1974−)TK-PH-12-004

あの愛知県芸櫃田教室の出身ということもあって東海地方では既に有名な写真作家ですが、関西では残念ながらまだあまり知られていません。考え抜かれた粒ぞろいの城戸作品を、当地の人にももっと知ってほしくて、今回のグループ展に参加していただきました。絵画性、フレーム、レイヤー、色彩など、写真を構成する形式的要素が、1つ1つの被写体や風景の美しさをどのように写しとどめているかをご覧ください。ご参考までに:清水穣「フレーム≠レイヤー城戸保の写真」。
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_contri7_j/xTB42CyAWzq6shd1NaIS/

CV 城戸保

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滝沢 広(たきざわひろし1983−)
HT-PH-13-008

シリーズ「月の岩」が2011 年度キヤノン写真新世紀佳作を受賞して注目された若手です。岩という確たる存在の代名詞を写真に撮り、その写真になった岩を自由にアレンジします。いったん映像になったものを、あたかもモノ自体があるように撮影するので、実在と映像の間で「何を」見ているのかがわからなくなるのです。作品を作り込んで、写真を見るときに人が前提としている様々な要素を揺さぶることで、「見る」行為の不確かさを感じさせる、そういう批評的な才能が、今回はホワイトキューブと茶室という対照的な空間をどのように使うかが楽しみです。
作家本人のHP:http://www.takizawahiroshi.jp/news/index.html

CV 滝沢広

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いくしゅん(1980−)IKSN-PH-13-029

2009 年度および2011 年度キヤノン写真新世紀佳作受賞。日常の面白い瞬間をうまく切り取った非常に上質なスナップショットと言えば普通に聞こえますが、この人の運動神経はただごとではありません。なぜいくしゅんの前だけに、こんな奇妙でおもわず吹き出してしまうような瞬間が訪れるのか、いや本当は、世界はこういう瞬間に充ち満ちていて、それを我々は見過ごしているだけなのでしょう。少し変で可笑しいけれど、よく見ると明るいのか暗いのかわからない、21 世紀の日本のひりひりするような日常です。
作家本人のブログ:http://d.hatena.ne.jp/ikushun/

CV いくしゅん

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原田 要介(はらだようすけ1982−)YH-PH-13-005

シリーズ「世界するもの」が、2012 年度キヤノン写真新世紀グランプリを受賞して注目された若手です。タイトルは「Die Welt weltet」というハイデガーの言葉でしょう。世界は単に静的に存在しているのではなく、「世界する」という動詞的な出来事なのだ、と。それは、隙間からあるものが覗いたり、見えていなかったものが存在を主張してくる瞬間であり、日常が動詞的な有り様へと転変する、その契機です。世界が通常の意味関連から脱落し「世界する」という事件として励起してきたイメージを定着させる、写真の基本の在り方を、巧みに結実させています。地味でオーソドックスですが、なかなかありません。ゆっくり、写真に写しとどめられた世界の空気を呼吸してみてください。作家本人のHP:http://www.yosukeharada.com/

CV 原田要介

 

清水 穣
写真評論家、同志社大学教授。1995 年頃よりBT 美術手帖、Art It といった媒体や写真集、美術館カタログに批評を掲載。2010 年からキャノン写真新世紀審査員。主な著作に『白と黒で:写真と・・』『写真と日々』『日々是写真』『プルラモン』(現代思潮新社、2004、2006、2009、2011 年)がある。森山大道、Wolfgang Tillmans、松江泰治、柴田敏雄、吉永マサユキといった写真家の写真集に寄稿している。

-出展作品-

-展示風景-